巨匠アンドレスセゴビアがこれだけはやれ!と言った基礎練習

  • 2021年10月28日
  • Solo

巨匠アンドレスセゴビアがこれだけで良いと言った練習あるらしい・・・僕は実際に習ったHARUさんも同様の事を言い、ギターが鬼のように上手いNYのジャズギタリストのAdam Rogersもこれはやった方が良いと言っていた。

それは・・・

Andres Segovia Diatonic Major and Minor Scales

 

Andres Segovia Diatonic Major and Minor Scalesです。

 

こちらの記事の動画バージョンをYoutubeにて公開しています。

よろしければこちらもご覧ください!

 

 

どんな練習なのか?

 

12のメジャーキー、12のマイナーキーをギター全体を使ってやるスケール練習です。

これは自分も20年位やっています。かなりお勧めのエクササイズです。フィジカル強化に対して効果はかなりあります。

 

譜面はこちら

 

 

何がそんなに良いの?

 

まずアンドレスセゴビアはそれまで室内楽向きであったり、ちょっとマイナーだったギターと言う楽器をコンサートでも使える楽器に押し上げたパイオニアです。

ここからは勝手な想像ですが、セゴビアはギターが豊かな音量と豊富な音色や正確なリズムで演奏するためには、音量や音色のコントロールがしやすい音域や運指が存在すると言う事を考えたのだろうと思います。

このスケール練習でやられる音域や運指はその意味においては非常に効率的に考えられていて、音量や音色のコントロールがしやすい音域や運指と言うものが習得できます。何十年経ってもギターの基本的な構造は今だに変わらないので、この練習も未だに有用だって事ですね。

 

ウォーミングアップや基礎技術の向上に最適

 

これほどウォーミングアップに向いてるエクササイズも無いかと思います。短時間で手が温まります。気合を入れてやれば基礎技術全般の向上に向いてます。本当にギターって言う楽器を良くしってるよなあと言う練習です。

 

横移動も速くなる

 

スケール練習をブロックポジションで練習していた場合と比較すると、このセゴビアスケールはかなり激しい横移動がありますが、これがかなり効果的です。

インプロヴァイズ主体の音楽をやっているとどんどん横移動は弱くなっていくんですよね。運指の横移動が遅いと結果的に音色や楽器の鳴りやタイムをコントロールする時間的余裕が無くなって行きます。そうなると音楽的な要求とは違う部分で音を出したり切ったりするので、端的に言うと凄く下手に聞こえてしまう。

ちなみに年取っても横移動は遅くなります。色んな人見てると結構感じますね。自分も40過ぎて感じたからわかった事でもありますが・・・

更にスケールに含まれる横移動は左手と右手のコンビネーションの向上にも役立ちます。大きく横に動くと弦をキャッチしてはじくと言う行為に対して精度が求められるからだと思います。

 

アマチュアに散見される横移動遅い問題

 

最近TwitterやYoutubeでアマチュアの方がギターを弾いてるのを良く目にしますが、横移動が遅くて損しているなと思う事が多いです。運指の際に横移動が速いとサスティンやニュアンス、リズムをコントロール出来る精度が如実に上がるので是非やって欲しいですね。

例えば野球で言うと守備の時にボールの落下地点に素早く移動する。そうするとスローイングや判断の時間が持てて良い守備になります。サッカーで言えばパスの受ける場所に素早く移動するとボールをコントロールする時間や周りの状況を判断する時間が生まれます。つまり正確な技術のベースになると言う事ですね。

 

横移動が尋常じゃなく速いとどうなるのか見てみよう

 

横移動が超速に速いのは最近Youtubeで人気のMatteo Mancusoと言う人がいますが、ちょっと動画を見てみましょう。

 

 

正直尋常じゃない速度感です。ここまで技術の精度が高いと同じ時間軸で弾いてるギターとは思えない位。この人だけ時間が1/2のスピードで進む世界でギター弾いてます?って感じですね。特に左手のポジションが動く時に注目して欲しいのですが、まじで瞬間移動してる。

この方はピッキングから推察するにクラシック出身だと思うんですけど、横移動が超絶に速く、左右のコンビネーションの精度が凄いと言うのが技術のベースにある気がします。

 

Advancedなセゴビアスケール

 

これは自分が日頃やっている練習になりますが、セゴビアスケールを

 

  • 16分音符
  • 5連符
  • 6連符
  • 7連符

 

で練習します。

 

 

試しに慣れてきた方は5連符で弾いてみて下さい。多分弾けなくなります。

これって言うのは人間って自分が知ってるリズムしか聞こえてないし、弾けないって事なんですよね。つまり音楽やっていて5連符が聞こえても、良く分からないリズムだとしてしか処理出来ないし、勿論弾けないって事になります。更にはそれを自分の知ってるリズム解釈に当てはめようとするとリズムを見失うかヨレます。ジャズでドラムと4バースやって変な所で入ったりロストしてしまう人みたいなもんですね。

これはリズムが悪いとかと言うより、リズム理解度の幅が狭いと言う事ですね。英会話とかで言うと単純に知らない単語って聞き取れないと言う話と似ています。

そうした奇数連符の練習もセゴビアスケールでまとめてやっちゃおうって言う練習です。

 

と言う訳でAndres Segovia Diatonic Major and Minor Scalesを紹介してみました。

是非やってみてください!

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