1949 Martin 000-18を紹介します。ヴィンテージマーチンの世界とは?

  • 2021年11月1日
  • Gear

素晴らしいギターを手に入れました。

1949年製 Martin 000-18です。

 

 

まずは見てみよう

 

 

 

 

 

なんと言うか、風格wwwwみたいな感じです。貫禄ありすぎでしょ。良い音しそうな雰囲気ってどんなと言われたら、これと言いたい。

購入する際には都内にある5本位の40年代から50年代の000-18を試奏しました。やっぱりそれぞれ全然音違いましたね。

そもそも何故000-28じゃなくて000-18なのかと言うと、単純に28だと金額高すぎて手が出ないって所でしょうか。とは言えやっぱり60年代以降よりは40年代のギターが欲しかったので000-18を探していました。

自分は基本的にはアコギの音って全然わかってなかったんですけど、買おうと思ってからは2〜3年経っていてその間なんとなく楽器屋に行った際に弾いたりはしていました。その中で納得行く一本だったと言う感じでしょうかね。

 

購入したらすぐリペアなMartin Vintage

 

 

まず基本的にですね、マーチンのヴィンテージと言うのは構造的な問題をかかえています。ハイ起きとか元起きとか言うのをしちゃうんですよね。

これによってブリッジをギリギリまで削っても弦高を下げても弦高が高いままみたいな状況になってしまいます。この状態だと普段エレクトリックギタリストの自分だとセッティング的には弾くの難しい。これが起きる確率はヴィンテージだとほぼ100%みたいな感じです。ですのでリペアしようと思って買うか、リペアしてあるのを買うかみたいな感じでしょうか。今回試奏した5本位は全部そうでしたね。

リペアはネックリセットと言うのが一番根本的に治ります。一度ネックを外して角度をつけて入れ直すと言う荒技ですが、これとリフレットをやると完璧な状態になります。私のギターはKeystone Guitarsの西さんの神業によってネックリセットとリフレットをして貰い素晴らしい状態になりました。私もギターのリペアって色んな所に出しましたけど、西さんは作りギターのクオリティとか見ても日本じゃなくて、世界トップクラスなんじゃないかなぁと思う所。

 

 

ネックリセット、リフレット後のネックです。もうね、見ただけでバチっと決まってるのが分かる。

 

 

自分的に演奏しやすい状態

 

  • ネックがまっすぐ
  • 弦高がある程度低い
  • でも鳴りが良い

 

を実現するのはリペアは必須かなと言った所です。購入する際はその辺を見越して考える方が良いですね。

 

肝心の音は・・・

 

何曲か録音しましたので聴いて下さい

 

藤井進一の1949 Martin 000-18の演奏

 

こちらはオリジナル曲です。

 

これもオリジナル曲

 

こちらはジミヘンですね

 

こちらはジャズスタンダードの名曲

 

正直弾いてると反応の速さも音色も凄いレベルです。

それだけに当たり判定が超シビアで弾けるか弾けないかみたいなものは絶対良いトーンで弾けないんですよね。発音が速くてダイナミクスが大きいからタッチにも超敏感でミスると凄い目立つ。適当に弾くと凄いうるさくなっちゃう感じなんだよね。

この辺が凄いスパルタ教育なギターなのよ・・・

だけど明確にトーンのイメージを持つ事の大事さは毎回教わりますね。

普段これ弾いててたまに一本のCollings OM-2Hと言うギターで録音するともう楽で楽で・・・鍛えられるなあって感じです。

 

Collings OM-2Hだと・・・

 

もう一本アコギを持っていまして、これはCollings OM-2H

 

 

このギターだとダイナクスの幅とか二段階位違うし、ピッキングの入力に対してそこそこ均一に音出ます。ピッキングのタッチに対してもある程度均一に出力してる。だから凄い弾きやすい。と言うか一言「うわっ、楽!」とか思います。

 

Julian Lageが弾いてるのを聴いてみよう

 

Julian Lageが1939 Martin 000-18を使ってるんですよね。非常に素晴らしい音してるので聴いてみましょう。

 

 

 

大変素晴らしいです。

しかしJulian Lageはギターからその音楽のムードにあった音色を引き出す世界最高レベルの達人なので、彼が使ってるギターを見て「おぉ、良い音じゃん」とか思って同じギターを買うと自分の手元に来た時に愕然とするって事はめっちゃみなさんに伝えたいですね。

今回に関しては心底それを感じましたね。彼がテレキャスでめっちゃウォームな音でジャズを弾いてるのも含めてそうなんだけど。あんまりテクニカルに聞こえないから、なんか俺でも出来そうな気がしてしまいますが、あれは野球で言うと160kmの豪速球を常に投げてる状態です。

このギターでは本当にそれを感じました。

Julian Lageのこのアルバムが凄い好きで良く聴いてたんだけど

 

 

自分でミックスとか録り方試行錯誤したけど、やっぱ比較すると全然音違うんだよね。

もう腕が違うんだなって事だし、比べてもしょうがなくて自分は自分の音色を追求するべきなんだなと思わされた。

本当にねえ、自分の録音聴いて愕然としますよ。

それと世の中のアコギソロやる人を尊敬もしましたね。普通に聞けるレベルってだけで相当上手いと思いますし、音楽にウットリ出来るって位ならもう超上手いんだなと。

 

アコースティックギターの音ってつまり

 

このギターで何度も録音して良い音で録れなくてマイク買ったりマイクプリ買ったり色んな弦試したり、マイクのセッティング色々試したりしてたんですが、詰まる所

アコギの良い音は9割腕ですね

色々と試行錯誤しましたが良いマイクとマイクプリになって録音環境良くなればなるほど、そのままの音がクリアに録音されるんですよね。

録音聞いて良い音だったらギターから出てる音が素晴らしいって事だし良い音で録りたかったら上手くなるしかない。

ギターの音を良くする最良の方法は練習です

ギターに教えられました。良いギターは良い先生でした。

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