現行のGibson ES-335、それぞれどんな感じ?

  • 2022年8月20日
  • Gear

 

Gibsonの代表機種であり名器と言っても良いES-335を語ります!

 

ギター自体の説明はざっくりと省きまして

現行で新品で売られている、又は90年代以降の中古で売られているES-335について説明したいと思います!

 

まず何が売っているのですか?

 

ここをまず理解すると話が早いです。

Gibsonの箱物ラインには2つの工場

 

  • Nashville
  • Memphis

 

があります。

 

それぞれにレギュラーラインのリイシューES-335とCustom Shop ES-335を作っていました。

そして

2018年にメンフィス工場は閉鎖

されています。

 

と言う訳で大まかに言うと

 

  • ナッシュビル工場製のレギュラーライン
  • ナッシュビル工場製のカスタムショップ
  • メンフィス工場製のレギュラーライン
  • メンフィス工場製のカスタムショップ

 

があります。

 

メンフィス製とナッシュビル製の見分け方は?

 

見分け方としてはラベルに書いてあります。

 

 

丸で囲った部分に

MEMPHIS, TENNESSEE

と書いてますが、ここを見ると生産工場が分かります。

 

それぞれ何がどう違いますか?

 

まずは工場ごとの大まかな違いを述べてみます。

 

Nashville製の音は?

 

メンフィスに比べてですが

明るい

です。

これ一番大きな違いですが、張りがあって艶がある感じですね。

特にカスタムショップ製はそれが顕著に出ます。

 

Memphis製の音は?

 

ナッシュビルに比べてですが

暗い

です。

ダークでブルージーなトーンと言う感じです。

枯れた感じでニュアンスが良く出ます。

しかしこの音がES-335特有の音と言う感じがします。

これもカスタムショップ製だと顕著に出ます。

 

カスタムショップ製ってやっぱり良い音?

 

やっぱり良い音です。

レギュラーラインに比べるとカスタムショップは

 

  • 材のクオリティ
  • 細部の仕様や作り込み

 

が違っていて当然良い音で、完成度も高いですね。

 

それぞれ個別に見ていこう!

 

全体の説明はそんな所ですが

私はギター教室をやっていて、10本以上見ているので

それぞれ個別に印象を書いてみたいと思います!

 

2018年以降製のNashville製のRegular Line ES-335

 

 

こちらレギュラーラインですね。

音はメンフィスとは違って明るい感じなんですが、カスタムショップ程ではないです。

初めて見たんですが、作り込みとかレギュラーにしては良くて

メンフィスのレギュラーライン ES-335よりも良い印象を受けましたね。

ペグがクルーソンなのも特徴ですね。

まぁ販売価格も上がってるからなのかもしれませんね。

 

 

2000年代製のMemphis製のRegular Line ES-335

 

 

おそらく一番多く生産されていて球数が多いのがこの

 

Memphis製Regular Line ES-335

 

だと思います。

自分が90年代の中盤に購入して使っていたのも、今思えばこれでした。

作り込みは若干の粗さがあり、如何にも大量生産って感じなんですが

音は紛れもなくGibsonであり、Gibson ES-335の音と行ったらコレ!

と言う音ですね。

一番良く売っているのを見るのですが

 

  • 90年代中盤に自分が購入した時は15万円
  • 2010年以降は20万円ちょい
  • 2020年以降は25万円
  • ここ最近はとんでもなく高い(30万円以上?)

 

と高騰を続けています。

 

2011年製のMemphis製のRegular Line ES-335

 

こちらは2011年のメンフィスレギュラーラインのES-335ですね。

 

 

このベタっと塗りつぶされているチェリーレッドってのが特徴です。

 

 

ペグもグローバーですね。

 

 

メンフィスレギュラーラインはグローバーのペグが多いです。

 

2013年製のMemphis ES-335 1963年50周年記念モデル

 

これは結構珍しいです。

2013年に30万位で購入したらしいです。

出回ってるのは見た事無いので日本の代理店の企画物かなあと思うのですが

1963年のブロックインレイのES-335の50周年記念で出したモデルらしいです。

木材の質感とかはレギュラー感が凄いあるので、

レギュラーラインの仕様でパーツだけ1963仕様にしたって感じなのかなと予想します。

カスタムショップラインだと2013年でも新品30万円って事は無いですしね。

細かい仕様を見ていきましょう。

 

 

トップ材とか木材の質感はレギュラーラインっぽいですね。

 

 

 

 

この辺の

 

  • クルーソンペグ
  • ナイロンブリッジ駒
  • ブロックインレイ

 

とかが1963仕様ですよね。

ピックアップはバーストバッカーらしいので

その辺も2014年から始まるヒスコレとはちょっと違いますね。

 

 

ノブも1963仕様ですね。

このギターは見た事無かったので非常に珍しいと思います!

 

2000年前後製のNashville製Custom Shop ES-335

 

 

こちらはカスタムショップですね。

Nashville製のCustom Shopは売られているES-335の中でも音色は一番異色な感じで

張りがあって明るい音

がします。

Vintage系のチューニングじゃないですが、非常に良い音です。

細部の作り込みなんかもVintageに忠実ってよりかは、自由にやっている感じですね。

このギターはネックが太くて、パリッと明るく艶やかに鳴ると言うギターでした。

Nashville Custom Shop ES-335は一番音が違う。

って言うのは頭の片隅に置いておいても良いかもしれないですね。

Pick Guardに書いてあるのはLarry Carltonのサインですね!

 

2014年から開始されたMemphis製のHistoric Collection ES-335 no1

 

 

2014年にMemphisがHistoric Collection ES-335を発表しました。

それまでレスポールでVintageに忠実なHistoric Collectionをやっていたのですが

そのラインのES-335版と言った感じです。

 

詳細な仕様に関してはこちらの記事が良くまとまっています

 

ギブソン・メンフィスの現在

 

作り込みや細部の細かい所まで超気合が入った良いギターです。

音色も凄いヴィンテージ寄りで新品なのに枯れた音がしますね。

このギターは生徒さんのギターの選定に付き合ったのですが、5本売っている中から一番ジャジーな奴を選びました。

重量も3.7kgから4.2kgとバラ付きがあり、音もそれぞれ違いましたよ。

 

2014年から開始されたMemphis製のHistoric Collection ES-335 no2

 

 

同様にMemphis製Historic Collection ES-335です。

音色の印象はまったく一緒ですね。

このフィニッシュのチェリーレッドは本当にVintageと似ています。

凄いですね。

 

 

ナットもですね、Vintage Gibsonは牛骨じゃなくて

デルリン

と言う高質なゴムみたいなナットを使用しているんですが

そこまで再現してありますね。

 

 

自分が買うなら・・・・

 

  • 2014年から始まったMemphis Custom Shop ES-335
  • 2000年代辺りのNashville Custom Shop ES-335

 

辺りを狙いますかねー。

レギュラーラインは既に持っていて数年使って売却したので卒業と言う事で。

 

と言う訳でES-335の説明でした。

参考になれば幸いです!

 

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