手工品フルアコの世界、Victor Bakerってどんなギター?

  • 2023年2月14日
  • Gear

 

こちらの記事の動画バージョンをYoutubeにて公開しています。

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去年数年ぶりにフルアコを購入しました。

Victor Bakerと言うギターです。

 

 

今日はこのギターを紹介したいと思います!

 

どんなギター?

 

昔はNYで、今はLAでギターを製作しているプロギタリストでもあるVictor Bakerさんが作っているハンドメイドのフルアコースティックギターですね。

手工品と言う感じのギターでとても素晴らしいギターです。

 

 

トップは薄い

 

この様にトップはスプルース単板で結構薄いです。

 

 

これによって反応の速さとかブライトさがある気がしますね。

サイド、バックはメイプルですが、こちらも結構薄いのではないでしょうか。

 

 

結構軽いです。重量は2キロちょっと位じゃないかと思います。

 

指板とボディトップの距離が広い

 

これはSadowskyとか最近のフルアコは大体そうなっていますが

ボディトップと指板面までの距離が結構ありますね。

 

 

これによってハイポジションが弾きやすいと言う効果があります。

トラディショナルなギターのES-175なんかだともっと狭いですね。

 

 

魂柱の様なものがある構造

 

ここが非常に重要かつ、Victor Baker1番の特徴だと思います。

Sound Postと言うでかい魂柱みたいなものがブリッジ下に入っています

 

 

トップがこの薄さでフルアコースティックギターだと通常であればかなりハウリングするんですが、この構造のおかげでハウリングがかなり抑えられています。

そして魂柱があるフルアコースティックギターと言うとグレッチとかがそうなんですが、通常魂柱を入れると音がかなりブライトで固くなります。

このギターはそれが無い、と言うのが1番の特徴ですね。

低音もタイトで出過ぎない様になっているので、低音がボワつくとか、歪みが綺麗に乗らないとかって事も無い。

柔らかくウォームなトーンなのに低音が暴れたりトーンのシェイプが崩れないまま音量を上げてもハウリングしない、と言う良い所取りのギターです。

 

値段や造りはどう?

 

日本の楽器店に並ぶとコロナ前は80万円台、今はもっと高いのですが

私がオーダーしたギターは6000ドルで購入しました。

この価格ですが、個人で作っている手工品のフルアコースティックギターとしてはかなり安いと言えます。

他の製作者だと10000から15000ドル位が多いと思います。

 

この価格の安さは徹底した合理主義に基づくもので

音質に関係しない部分は大胆に簡略化されています。

まず塗装

 

 

グロス塗装じゃないので手間がかからないのですね

 

通常のピカピカした塗装はグロス塗装と言いまして

この状態からクリアーを吹いて、吹いて、磨いてと言う工程を何度も繰り返します。

非常に手間がかかる訳ですね。

 

そしてバインディング

 

 

バインディングも省かれています。

ボディにもネックサイドにも無いですね。

 

こちらも一度箱を作ってから木を切って、バインディングを巻いて接着して・・・と手間がかかります。

 

いずれもオプションで付ける事が可能ですが、結構良いお値段しています。

この装飾を省いたものを安く提供すると言うアイデアの元は

本人がジャズギタリストでプロ活動していた時に全然食えないのを知っていて

良いギターを金の無いジャズギタリストにも使って欲しいと言う事なのでは・・・と想像します。

非常に助かります!

 

製作者もギターが上手い

 

Victor Bakerさんはギター演奏が凄く上手いです

しかもやってる音楽もコンテンポラリージャズって言う

 

 

 

いやー、演奏はもう普通にプロのクオリティですね。

オーダーする時に私のCDとかYoutubeを見せたら結構喜んでいまして、色々提案してくれました。

音質に関する相談とかも親身になって答えてくれていましたよ。

 

 

入手方法は?

 

本人のサイトから直接申し込むか

 

https://www.victorbakerguitars.com/

 

日本の販売店で買うかですね

店頭にあった際は是非手にとって見てください。

 

もし購入を検討している方がいれば、相談に乗りますので是非ご一報頂ければと思います。

 

使ってる人いますか?

 

手工品としてはリーズナブルな価格なのでプロギタリストも結構使っています。

 

Gilad Hekselman

 

Victorのギターを有名にしたのはこの人と行って間違い無いでしょうね。

ギブソンのハワードロバーツモデルを使ってた初期の次はVictor Bakerを使っていました。

 

 

 

 

Romain Pilon

 

フランスのギタリストのRomain Pilonも使っていましたね。

 

 

 

Brian Bladeとトリオのアルバムとか非常にオススメです。

 

どんな音しますか?

 

ES-175の進化版と言う印象を受けます。

 

 

  • 音がリッチでウォーム
  • 低音が出過ぎない
  • ハウリングしない
  • 歪みや空間系などエフェクトの乗りも良い
  • 弾きやすさも凄い
  • ハイポジでも音が痩せない

 

と言う万能な感じです。

特にこのハウリングの心配が一切無いのとウォームなトーンでも低音が出過ぎないって言うのがプロが使う場合非常に助かります。

そして音も固く無かったりするのも良い。

 

聴いてみたいのですが?

 

最近メインで使っていますので是非聴いてください。

配信でソロギターライブをやっていまして、そちらで使用しています

 

 

 

 

最後に

 

とても素晴らしいギターです!

見かけたら是非手にとって頂けたら!

 

 

 

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