コードトーンとはコードの構成音の事です。
ジャズを始めたばかりの方はまずコードトーンでソロを取る事を目指してみましょう!
その答えが
この記事は
で説明しています。
この記事を読んだ貴方は
是非最後までお付き合い下さい!
こちらの記事の動画バージョンをYoutubeにて公開しています。
よろしければこちらもご覧ください!
シングルトーン以外もジャズに使うコードワークを知りたい方はこちらの記事がオススメです!
ジャズ以外の用途にも発展性の高いコードワークの記事も!
2022年7月に練習メニューの組み方も追記しました!!
何故コードトーンでソロを取る必要があるのか?
そもそも何故コードトーンでソロを弾かなければいけないのでしょうか。
それはジャズとロックやブルースのソロの一番大きな違いだと思いますが、ジャズはソロを弾くときに
と言う点にあります。ロックやブルースであれば基本的にはひとつのスケールでいかにカッコいいメロディーを創出出来るかと言う点が求められます。
ジャズではハーモニーを表現しながら同じ事をしなければなりません。そこでコードに合っている音を選択していくと言う事が必要になります。その第一歩がコードトーンです。
コードトーンは
みたいなもので、これで喋らなければ人はジャズ語を喋ってると認識してくれないとさえと言えるものです。
ですので、これがジャズの基本であり全ての考え方や基礎の土台となってきます。
と言う事でまずはコードトーンを弾いてみましょう!
コードトーンのポジションは2つ把握すればOK!
何は無くともまずは音の場所を覚える必要があります。
いろいろ覚え方はありますが
この2つだけで大丈夫です。
勿論他にもポジションはあるのですが、最初はこの二つをしっかり覚える事が何よりも重要です。
何は無くともまずはこれを覚えましょう!
Cmaj7の2つのポジション
C7の2つのポジション
C-7の2つのポジション
C-7b5の2つのポジション
Cdim7の2つのポジション
この5つのメジャーなコードクオリティから覚えていきましょう。とにかく二つを確り覚えるって事ですね!
Step1 コードトーンを練習してみよう
さてここから実践です。
コードトーンを練習しやすい形に落とし込んだエクササイズがありますので何個かやってみましょう!
コードトーン ダイアトニックエクササイズ
まずはダイアトニックコードに合わせたエクセサイズです。
5弦ルートと6弦ルートの2種類をやってみましょう!
ひとつめのコードで1小節上がって次のコードで下がるパターン。
コードトーン 4thサイクル エクササイズ
これは4度進行を使ったエクササイズです。同じコードクオリティで4度進行していきます。
まずは2オクターブ上昇下降で次のコードに以降するパターンです。
美しいですね。Maj7の連続したアルペジオを聞くと私はファイナルファンタジーを思い出します。
次に1小節でコードを乗り換えるパターンです。
二つとも美しいサウンドですね。これはMaj7だけですが
他のメジャーなコードクオリティの
- 7th
- m7
- m7b5
- dim7
は同様に練習してみてましょう!
Step2 曲に合わせてコードトーンを弾いてみよう
コードトーンを覚えたのでいよいよインプロヴァイズしたい所ですが
曲を流して、さあコードトーンでアドリブしてください!と言っても多くの人は
となるはずです。
コードトーンでソロを取る難しさは
- コードが1小節単位で変化していくので、そんなに早く追いきれない
- 次のコードがすぐに来てしまい、音を選ぶ間も無く追いていかれてしまう
- 次のコードのどこに該当のコードトーンがあるか分からない
のでは無いでしょうか。
ここでは覚えたコードトーンを曲に応用していく過程をやってみましょう。
まず曲のコード進行をそのままコードトーンで弾いて見ましょう。
F Blues コードトーンアウトライン
これはルートからコードトーンを弾いています。
これはルートからの上行ラインと、下降ラインの交互のラインです。
両方とも最後の2小節はF7とC7の1小節づつでオリジナルの2拍づつのチェンジではなく、1小節で大きく取っています。
こういった省略の仕方はジャズでは良く使われます。
2拍づつチェンジするのは難しいので、とりあえず今はこれで練習してみましょう。
Autumn Leavesコードトーンアウトライン
違う曲でもやってみましょう!
コードトーンでソロを取ると言う事はコード進行も覚えてないと弾けないので
コードトーンを覚えるのと同時にコード進行も覚えましょう!
F Blues コードトーンナンバーエクササイズ
曲のアウトラインも弾いて、コードチェンジのタイミングもコードトーンも分かったので、さあアドリブしてみよう!
と思ってやってみても
コードトーンをルートから弾かないと分からない・・・
だからルートから弾くラインばっかりになっちゃうんですけど・・・
と言う場合も多いです。
そこでこんなエクササイズをやってみましょう。
一定のリズムモチーフに合わせて中のコードトーンを入れ替えて行くと言う練習です。
コードトーンは最初の1コーラスはルートから4つ、つまり1 3 5 7と弾きます。
2コーラス目は3度から4つ、つまり3 5 7 1と言う順に弾きます。その後は5度から4つ、7度から4つと弾いていきます。
つまりこのエクササイズは
ですね。
これは上行ライン
これは下降ライン。
これでルートから弾かないでもコードトーンを弾ける様になりましょう!
Step3 コードトーン連結の基本!7度から3度への連結を弾いてみよう
さて、今までのエクササイズを練習してコードトーンの場所はわかる様になって来た時に
よりコード感を感じさせる上手な連結の方法がありますのでこちらを見てみましょう。
こうした4度進行のコード進行の場合
ここはハーモニーの進行上とても重要な部分で
要するにこの部分を弾くととても綺麗にコードの進行感を感じるソロが弾けます
ここは4度進行が多いジャズのコード進行のキモとも言える部分で
この7度から3度への連結を練習してみましょう!
Autumn Leavesで3157連結
7度から3度への連結を練習するのに
のがオススメです。
これをするだけで毎小節7度から3度への連結が必ず発生するのでコード進行が浮かび上がってくる様な感じになります。
まずはAutumn Leavesにコードトーンの3157を当てはめて弾いてみましょう。
73連結を使ったソロを弾いてみよう
最後に7度から3度への連結を必ず入れたソロを弾いてみましょう。
この様に
そして
と言う事ですね。
Step4 コードトーンのソロの実践例を弾こう!
コードトーンのアドリブソロを弾ける様になるには、基礎練だけでは弾ける様にはなりません。
実際にコードトーンだけで出来ているソロをを弾いてみるとコードトーンでどうフレージングするのか理解出来ます。
実際にコードトーンのソロの譜例を弾いてみましょう!
譜面を弾く前に確認したい事
これから弾いて欲しいソロの譜例を見てみると、最初に紹介した
コードトーンのポジションは2つ把握すればOK!
で紹介したポジションの中で全て弾いています。
F Bluesのコードトーンソロ実践例
まずは1コーラス聴いてみてみて下さい。そして弾いてみましょう!
ついでにもう1コーラス。
最後です。
Autumn Leavesのコードトーンソロ実践例
次に枯葉のコードトーンのソロの参考ラインを作ってみましたので弾いてみましょう!
All the Things You Areのコードトーンソロ実践例
最後にちょっと速いテンポでも弾いてみましょう!
Step5 自分でソロを弾いてみよう!
さて、ここまで来たらコードトーンでソロを弾いてみましょう。
その際にコードトーンだけでアドリブソロを弾きます。
私と一緒に練習出来る様に私の伴奏入りでマイナスワンを用意しました!
- F Blues
- Autumn Leaves
- All the Things You Are
の3曲を用意しました。
では一緒に練習しましょう!
F Blues Tempo120
Autumn Leaves Tempo 120
All the Things You Are Tempo 140
演奏したら、録音して聞いてみよう
アドリブソロを演奏したら録音して聞いてみましょう。
録音すると
のです。
- コードトーンの連結が甘い
- メロディーになってない
- 休符が少ない
- リズムのバリエーションがない
等録音すると分かる事も沢山あります。
アドリブを演奏してみて、録音して、聞いてみます。
是非やってみましょう!
最後にこちらの記事に使われている全ての譜面と動画の譜面をPDFで販売まとめて販売しています。
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練習メニューの組み方
最後に練習メニューの組み方を参考までに書きたいと思います。
アドリブ演奏のアウトプット50%になる様に練習します。
これはどのマテリアルを練習するにしても、一番効率的に物事を習得出来る割合です。
最初はコードトーンを覚えると言う事があるので、まずは基礎練中心で良いと思います。
その後はとにかく譜例を弾いて下さい。中々プロがコードトーンだけでソロした譜例も無いと思いますので是非有効活用して下さい!
そして自分でアドリブ演奏です。勿論コードトーン縛りです。
ですので練習時間が1時間あるとしたら
基礎練習30分
- コードトーン ダイアトニックエクササイズ
- 今取り組んでる曲のコードトーンアウトライン
- 今取り組んでる曲のコードトーンナンバーエクササイズ
- 今取り組んでる曲の7度から3度への連結
- コードトーンソロの譜例を弾く
アウトプット30分
- 今取り組んでる曲でアドリブ演奏20分
- 今取り組んでる曲で録音して聞いてみるを10分
と言う割合が良いかと思います。こんな風にメニュー組んで
で行きましょう。
基礎練の難易度も色んなキーやテンポに挑戦したり、アドリブはジャズスタンダードをどんどん覚える為にも新しい曲をやってみましょう。
コードトーンはジャズの基本でここを習得出来るかどうかはかなり大きな差になって後々響いて来ると思います。
是非頑張って下さい!
まとめと次にやる事
今までの
をしっかりやったら
次に取り組む曲を決めて
- Step2 曲に合わせてコードトーンを弾いてみよう
- Step3 コードトーン連結の基本!7度から3度への連結を弾いてみよう
- Step5 自分でソロを弾いてみよう!
をやってみましょう
それを3〜4曲やれば大分コードトーンでソロが弾ける様になりますよ。
是非頑張ってください!