ジャズギターのアルバムっていっぱいありますよね。
何から聞いたら良いか分かりません!
と言う貴方に
と言う20枚のアルバムを紹介します。
時代背景やスタイルの遍歴も分かりやすい様に
紹介しているアルバムは最初にリリースした年代順に並んでいます!
コンテンポラリージャズギターの名盤についてはこちらで紹介しています!
Charlie Christian
The Daddy of ‘em All
最初の1枚はこれです。
1940年前後に活躍したギタリストで
なんせウェスモンゴメリーやジムホールがこの人を聞いてジャズギターを始めた
と言う人で時代的にもそれまで伴奏楽器だったギターを、始めてソロをバリバリ弾いて、
かつビバップのムーブメントに参加したジャズギターのパイオニアです。
注:紹介しているCDはYoutubeのリンクのアルバムではありません。入っている曲は大体一緒です。
Tal Farlow
TAL
1956年リリース。
この人はとにかく上手い。元祖バカテクですね。
これ1956年ですからね、その意味では驚異的です。
このギター、ピアノ、ベースと言う編成もこの50年代に多い編成のひとつです。
正確なダブルタイムとちょっともたるイーブンエイトが特徴ですね。
Tal Farlowの様に真似できない位上手いとフォロワーがいません。
Barney Kessel
The Poll Winners
1957年リリースです。
ジャズギターのギタートリオ(ギター、ベース、ドラム)と言う音楽の雛形になった演奏が
このハーブエリスがやっていたポールウィナーズです。
音楽とスタイルの完成度が高いです。
Wes Montgomery
The Incredible Jazz Guitar
1960年リリースです。
多分ジャズギター と言うジャンルで一番有名な作品がこれです。
ウェスモンゴメリーと言う天才をたっぷり堪能出来ます。
- 歌心
- テクニック
- オリジナリティ
- リズム
どれをとっても未だに最高峰です。
Full House
1962年リリースです。
その天才ウェスモンゴメリーが目の前でライブやってる感じで聴けるのがこちらです。
私が最初に買ったジャズのアルバムがこれで、これがきっかけでジャズギターって良いね!って思いました。
今でもソロが全部歌えるし、沢山コピーもしました!
Jim Hall
Undercurrent
1962年リリース。
私がジャズで一番好きなアルバムがこれです。
とにかく美しい、全曲美しい。
- 濃密なインタープレイ
- 緊張感
- 美しさ
に溢れた正に名盤です
Live!
1975年リリース。
現在いるコンテンポラリージャズギターの直接的な先祖がジムホールです。
いわゆるジャズギターらしいフレーズと言うものはなくて、即興で音楽を作っていくスタイルです。
特にこのアルバムはそれが顕著でインタープレイの応酬が凄いですね。
Kenny Burrell
Midnight Blue
1963年リリースです。
ケニーバレルはトータルコンセプトと言う感じのギタリストで
- リズム
- フレーズ
- 音色
- 楽曲
を高いレベルで良い感じにまとめました!
と言う様なギタリストです。
このアルバムは非常に有名なアルバムで、ジャズギタートリオのスタイルの一般的な基礎になっています。
いわゆる日本人がジャズギターに対して思うパブリックイメージ
ムーディーで、ウォームな音色で弾いてる感じ
がケニーバレルかなと思います。
そのせいか特に日本に多くのフォロワーを生んでいます。
Grant Green
Feelin the Spirit
1963年リリースです。
グラントグリーンはブルーノートで数多くのアルバムを残した事から有名なアルバムが沢山あります
ソウルジャズの元祖的なアルバムもありますね
歌心満載でブラックフィーリングのあるギターを弾いていて、とても人気があります。
Joe Pass
For Django
1964年リリース。
Joe Passと言うとソロギターと言うイメージですが、コンボの演奏も上手いです。
もう教科書に書いた位の勢いの模範フレーズの応酬で凄く弾きまくります。
私はコンボの演奏の方が好きですね。
Virtuozo
1973年リリース。
ジャズのソロギターを芸術の域にしたのが、このアルバムです。
自分もソロギターを弾きますが特にアレンジ力が異常に凄いと思います。
特に1曲目のNight and Dayですね。
どこにNight and Dayがあるんだって感じで、小節を引っ張ったり、畳んだりしています。
Pat Martino
El Homble
1967年リリースです。
Pat Martinoの初期の演奏です。
グイグイにドライブしていく演奏で、タイムもテクニックも正確無比って感じです。
Steve Kahnが採譜したコピー譜なんかも昔から売っていました。
多くのギタリストがコピーしたギタリストです!
Exit
1977年リリースです。
Pat Martinoは分かりやすくインパクトのある手法で数多くのフォロワーを生んだギタリストです。
超絶テクニックで弾きまくるのに、メロディーもあり、泣きもあると言うギタリストです。
この酒バラはコピーしましたが、そう言うギタリストも多いと思います。
全部名曲、名演奏の名盤です。
George Benson
Giblet Gravy
1968年リリース。
George Bensonはまだ存命のジャズギターの帝王です。
後期はフュージョン路線に行きますが、初期のジャズを演奏しているベンソンは凄まじいです。
とにかくギターが上手くて、全て完璧です。
クリスチャン、ウェスから来る流れはベンソンで完成して、その後は余り進化していません。
Breezin
1976年リリース。
フュージョン路線で大ヒットしたアルバムです。
歌も上手いです。
軽めな感じの16Beatのリズムが多いですが、ギターはもう絶頂期と言うかとにかく上手い。
高速でビバップのフレーズ弾いた後に口ずさめるシンプルなフレーズを弾く必殺スタイルですね。
John McLaughlin
Miles Davis – Bitches Brew
1969年リリース。
マイルスのバンドで大々的に取り上げられて一躍スターになったギタリストです。
唯一のサイドマン選出ですが、歴史的価値の高さからランクインしました。
ギター的な表現をほぼしないギタリストで、中期以降のコルトレーン的と言うか
カッコ良くてコピーしたくなるフレーズみたいなものは皆無で
音楽としての熱量かジャズマンとしての男気で行くタイプです。
そしてこのアルバムからジャズ界におけるギターの立ち位置も端っこの楽器からメイン級に昇格します。
ジャズと言う音楽が変化していく始まりと言うか、色んな意味で聞いとく価値のあるアルバムです。
ここを読んでるみなさんは、前の音楽からの流れを考えるとなんだこれは!だと思いますが、当時もそうだったと思います。
John Abercrombie
Gateway
1975年リリース。
こちらECMと言うレーベルからリリースされています。
ECM的なジャズと言うのも存在する位レーベルのカラーがある所です。
Gatewayは今聴くと1970年代に多かったジャズ的なロックビートでインプロヴァイズをしまくると言う演奏ですが
ギター史的には重要なアルバムだと思います。
Pat Metheny
Bright Size Life
1976年リリース。
パットメセニーのデビュー作です。
1976年発表という事はパットメセニー22歳と言う事でやっぱり天才ですね。
これまでの流れから大きく変わった部分としては、トライアドと言うシンプルなコードを大々的に取り入れて
ジャズのインプロヴィゼーションとカントリー的な部分を融合させています。
John Scofield
Live
1978年リリース。
ジョンスコフィールドはパットメセニーと同世代のギタリストです。
これは超初期の演奏なのですが、良くいわれるアウトと言う概念を大々的に持ち込んでいます。
凄く分かりやすく言うと外れた音を弾くと言う事ですが、それがとてもスリリングになっています。
こちらEnjaと言うマイナーなレーベルからリリースされた為、現在中々買うのは難しい様です。
Kurt Rosenwinkel
East Coast Love Affair
1996年リリース。
最後は現在のジャズギターの帝王カートローゼンウィンケルです。
カート位になると私はリアルタイムで体験している世代ですが、私が初めてカートを聞いた時の印象っていうのは
ジャズギターって言う表現を掘り尽くしたジャンルで新しいスタイルってあるのか!と思いました。
今思うとカート的としか言えないスタイルなのですが、当時はメセニーやジョンスコ、フリゼルとかの誰っぽいと言う事も無くこんなにオリジナルなスタイルで魅力的なのって凄い!と思いました。
2000年代にかけて強力に沢山のフォロワーを生んで今のコンテンポラリージャズ界と言うのはメセニー、ジョンスコじゃなくてカートの流派がメインストリームになっています。
そんなカートの超初期の演奏です。26歳なんですね。
まとめ
ここであげているアルバムはこれは聞いといて欲しい!という20選なので是非聞いてみてください!