ギタリストの永遠の課題!読譜の練習をしてみよう!

ギタリストの永遠の課題に譜面が弱いと言う事があります。しかし譜面は音楽の基本の伝達手段であり読めるとより音楽への理解が深まり、便利だったり、他のミュージシャンからの信頼も上がるし読めると良い事しかありません。是非読譜を練習してみましょう!

 

読譜力とは?

 

読譜力と一言で言っても大別して二つの能力の総称だと思います。

 

譜面を見て音程やラインが頭に浮かんで、頭の中で再生出来る能力
音の高さ、長さを判別して楽器で弾ける能力

 

この二つの総合的な能力が読譜力と言えると思います。

 

読譜力を上げるには?

読譜力は上記二つの能力の総合値であると言えます、例えば譜面づらを見て理解が不可能な音楽は音高が読み取れても滅茶苦茶弾きにくいし、初見は難しいです。逆に譜面を完全に理解して歌える状態でも単純に楽器が下手だと初見は難しいです。理解が出来ても楽器へのアウトプットも同じレベルに無いと出来ないって事ですね。

ですので

 

譜面を見て音程やラインが頭に浮かんで、頭の中で再生出来る能力

 

をシンプルな譜面でソルフェージュを併用しながら読譜をし

 

音の高さ、長さを判別して楽器で弾ける能力

 

を読譜量を稼ぐ事によって音高と音の長さ休符の判断のスピード、シンコペーションへの経験値、楽器へのアウトプットの速度を上げていく、と言う事になります。

 

具体的な方法とは?

 

その方法は

 

ソルフェージュで歌える位簡単な曲を読む

のがまずひとつめ。

歌えるレベルまで難易度を落とした譜面を使いドレミで歌いながら譜面を読みます。恐らく初見では不可能だと思いますのでドレミを最初に振って同じ譜面を何度も行います。弾きながら歌ったり、歌だけで読んだりします。
次に
初見で弾ける難易度の譜面を大量に読む

 

のがふたつめ。

やり方としてはギリギリ初見で通せそうなテンポ設定をしてあとは

間違えても止まらない、戻らない、2度弾かない

とにかくインテンポで読んで読譜量だけを稼いで行く。

 

初見の機会を大切に!

 

読譜力はイコール読譜量と言っても良いです。とにかく経験が何よりも大事で大量に読むのが良いんですが初見の機会はその譜面の最初の1度しか訪れない

ですので凄く貴重な瞬間だと思って心して弾きましょう。間違えたらそれも良い機会です。

 

  • 音高の判断が出来なかったのか?
  • 音の長さの判断が出来なかったのか?
  • シンコペーションになれてなかったのか?
  • 曲調が意味不明だったのか?

 

これを判断して自分が読めない部分の材料にしましょう。そしてまた次の曲を読んで下さい。

初見の機会と間違えた量が多い程貴方は譜面が読める様になっていきます!

 

何故ギタリストは譜面が弱いのか?

 

自分がそうである為に良く分かりますが、ギタリストの場合始めたばかりの頃はピアノや管楽器と違って譜面を読んで音楽をやると言う事を基本的にやらない為に、例えばピアニストが小さい頃から簡単な練習曲の譜面を大量に読んできた様な過程がすっ飛んでいます。他に管楽器から音楽を始めた方に比べても吹奏楽部で放課後に毎日練習したりだとか、大学のビッグバンドで合宿行って1日8時間譜面読んでいた等の経験が基本的にありません。普通にギターをやってれば譜面をまったく読まないで音楽をやっていく事になります。それによってある程度上手くなってからも譜面は全く読めない状態で、同じ様なレベルで他の楽器と集まっても読譜力では大きく差がついた状態になっています。

という訳で貴方が特別譜面が弱い訳ではなく、ギターを教えて20年位経つますがギタリストの99%は譜面が弱くピアノを幼少期にやった後にギターを始めた等の事情が無い限りはほぼ全員が譜面が弱いです。これはギタリストの構造的な問題と言って良いくらいです。私も初めてまともに譜面読んだのは音楽学校に入って必要に迫られてからなので、普通にギター弾いてたら譜面読む機会は本当に無いんだと思います。

 

プロを目指すなら読譜力は必須

 

私もギターを教えて長いのですが、良くプロ指向な若者が多く訪れます。私が思うに現実的にプロを視野にいれているかどうかの一番分かりやすい指標が読譜力です。どれだけギターが上手くても譜面がまったく読めないでは、プロで演奏活動すると言う事を余り現実的に捉えていないか譜面が読めなくて困った経験が無い、つまりお金が発生する演奏の仕事に余り関わった事が無いと言えると思います。逆に譜面が強いとプロの現場でやっていくと言うことも視野に入ってるなと言う気がします。

 

ネコ吉
初見が必要とされる仕事なんてそんなにありますか?

 

これはジャズに限って言えば沢山あります。

ジャズミュージシャンって基本面倒くさがりで譜面前もって渡さない人も多いし、ライブ当日に今日書いたとか、やりたくなった等と言う譜面を持ってきたりします。その時ですね、読めなかったら「じゃあ今日はやめましょうか・・・」てな感じになる訳ですよ。

それはちょっと頼りないですよね、お金払って雇われている訳だからね。貴方がバンマスならそう言う人雇って演奏活動やっていけるか?って事ですよね、他にもギタリストはいっぱいいて初見強くて演奏も良い人いる訳だし。

他の仕事もそうだけど、譜面読めない限りは貴方は事前に譜面を送らないと演奏不可能なプレイヤーなんですよね。何度も言うけど他には読める人いてそっちに声掛けたら済んじゃう話なんだよね・・・

かつて私の生徒で凄くギターが上手い生徒がいましたが、プロでやりたいと言う事で島村楽器の講師の試験を受けたんです。私は余裕で受かると思っていたんですが落ちてしまったようです。何故?と思ったんですが、とにかく読譜で玉砕したらしい。なんと譜面ずらの難しさにやられて1音も出さずに終えたらしいです。確かにそりゃー落ちるかな・・・と思いました。レッスンでは読譜もかなりやってたんですけどねー・・・

ギタリストの多くはそんな読譜で痛い経験をして本腰を入れて読譜を練習する気がします。私も勿論そうでした。

 

何を読めば良いのか?

 

ここでは私が自分のギター教室で使っている本を厳選して2冊紹介します

 

Melodic Rhythm for Guitar

 

Bret Wilmottと言うバークリー音楽院の教授が出してる読譜の本。コードネームがふってあって伴奏も出来るのが特徴です。メロディーの難易度は最初にやるのにちょうど良いとしか言えない位ちょうどいいです。

これを最初の1回は普通に読んで、2回目はメロディーを弾きながら移動ドで歌ってみましょう。3回目はコードだけ弾きながら歌ってみます。4回目は慣れていてもテンポを上げると別世界です。何度でも使える非常に良い本です。

 

 

バッハ インベンション Bach Inventions

 

これは超有名なピアノのエチュードなんですが、基本的に右手パートと左手パートを分けて弾きます。最初は高音部記号だけの方で良いと思います。それでも充分楽しめます。

これはラインの構築美がやっぱり凄いので弾いていて楽しいと思います。

難易度は全曲余り変わらないのでソルフェージュにも挑戦してみましょう。慣れたら左手弾いて、右手を歌うとかやると楽しいです。

何度も使える、そして一生弾いても飽きません。

読譜の練習で味わい、ソルフェージュで味わい、二つのラインを交互に楽しんでも良し、1冊で何度もおいしい、何百年も音楽家の音楽力を育成してきた、人類の至宝です。

 

 

以上です!

読譜コンプレックスを払拭するよう、練習しましょう!

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